塾を辞めたいと思ったら|塾を辞める理由別の判断と月謝制・契約別の辞め方

塾に行くのがつらい。でも、辞めたいとは言い出しにくい…
塾を辞めたいと思っても、本当に辞めてよいのか、辞めるなら何月までに言えばよいのか、払ったお金はどうなるのかが分からず、言い出せないまま通い続けてしまうことがあります。保護者にとっても、突然の申し出にどう返せばよいか迷う場面です。
辞めるかどうかは、理由によって判断の基準が変わります。そして辞め方は、契約が月謝制か、数か月分をまとめた契約かで、使えるルールが違います。理由ごとの判断の目安と、消費者庁の資料で確かめた解約のルール、塾への申し出の手順を順に説明します。
- 辞めたい理由を、塾に相談すれば変えられること(クラス・講師・回数・受講科目)と、相談しても変わらないこと(回数や科目を減らしても続かない費用や時間、塾の指導の方針)に分ける。相談しても変わらないことが理由なら、辞める判断に進んでよい
- 辞め方は契約の形で変わる。月謝制は原則として塾の規約どおり。期間が2か月を超え総額5万円を超える契約は特定商取引法の対象で、8日以内のクーリング・オフと、中途解約の解約料の上限(学習塾は授業開始後で2万円か1か月分の授業料の低い方)がある
- 申し出は規約の期限より前に、記録が残る方法で。精算額の内訳に納得できなければ、消費者ホットライン188で近くの消費生活センターに相談できる

独学で東北大学医学部に現役合格。塾講師として指導を行う中“塾外の時間”の使い方こそが成績向上の鍵だと気づき、1週間=168時間に着目したオンライン学習管理塾「168塾」を創設。全国の受験生を支援している。
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現在は東北大学大学院加齢医学研究所にて、脳科学と教育を融合させた研究を行うと同時に、東北大学病院 認知症外来で診療に携わる現役医師でもある。学術と現場の両視点から、「自走力を育む学習法」の確立を目指し、受験にとどまらない“生きるための学び”を提唱。
塾を辞めたい理由別に見る、辞める前に試すことと辞めてよい状況

成績が上がらないのは塾のせい?それとも自分のやり方のせい?
塾を辞めたい理由は、大きく分けると授業のペースやレベル、講師や教室の人間関係、成績、時間の負担、費用の5つです。理由が塾に相談して変えられることなら、まず相談する価値があります。相談しても変わらないことなら、辞める判断に進んでかまいません。理由ごとに、辞める前に試すこと、辞めてよい状況、どこで確かめるかをまとめました。
| 辞める前に試すこと | クラスの変更、個別指導への切り替え、受講科目の入れ替えを塾に相談する |
|---|---|
| 辞めてよい状況 | クラスやコースを変えても、学校の授業や志望校の難度と合わない |
| 確かめ方 | 塾のテキストの範囲と、学校の授業・定期テストの範囲を並べて、ずれを見る |
上の表で試すことを塾に相談するときは、一方的に不満を伝えるより、本人の様子と困っている場面を具体的に伝え、どう変えられるかを聞く形にすると話を進めやすくなります。
塾が合わないのか、勉強そのものがつらいのかを分ける
辞めたい理由が塾ではなく、勉強そのものへの疲れから来ていることもあります。その場合は塾を辞めても、同じつらさが家での勉強に移るだけになりかねません。次のどれに当てはまるかを、本人と一緒に確かめてください。
- 塾が合っていない:学校の勉強や家での勉強は続けられていて、塾の授業・人・時間だけがつらい
- 勉強そのものがつらい:塾以外の勉強にも手がつかず、学校の授業や宿題もつらくなっている
- 一時的に行きたくない:テスト明けや行事の後など、時期を区切ればまた通えそう
学習塾に費用をかけている家庭の割合と年間の金額


割合は学習塾費が0円でなかった家庭の割合。
文部科学省の令和5年度の調査では、1年間に学習塾費を支出した家庭は、公立中学校で66.0%でした。高校(全日制)では公立38.6%、私立37.6%で、高校では学習塾費を支出していない家庭が6割ほどあります。なお、この調査は家庭の支出額を集計したもので、通塾しているかどうかを直接調べたものではありません。
一方で、支出した家庭の年間平均は公立中学校で約34.9万円、高校では公立約38.1万円・私立約44.4万円です。ただし、この平均は塾の種類や受講量を区別しない支出額なので、自分の塾代が高いか安いかの判断には使えません。続けるかどうかは、費用のタブのとおり、自分の家庭が直近1年に払った額と本人の変化で考えます。この調査の学習塾費には入会金・授業料・講習会費・教材費・塾での模試代・交通費が含まれ、家庭教師や通信教育の費用は別の項目で集計されています。
辞めるかどうかを本人と保護者で話すときの整理
辞めると決める前に、次の4つを本人と保護者で言葉にしておくと、塾に相談するときも、辞めると伝えるときも話がぶれません。
- 何が一番つらいか:授業の中身、人間関係、時間の負担、費用のどれが一番の原因か
- いつから続いているか:最近の一時的な変化か、数か月続いているか
- 塾で変えられるか:クラス・講師・回数の変更で解決しそうか
- 辞めたあとどうするか:家で勉強する、別の塾に移る、しばらく休むのどれにするか
子供から辞めたいと言われたときの保護者の聞き方
突然の申し出には、すぐに認めるのでも頭ごなしに否定するのでもなく、まず理由を聞くところから始めます。お金を払っているからもったいない、という言葉は、本人には自分の気持ちよりお金が大事にされたと受け取られることがあります。費用の事情がある場合は、それも一つの理由として率直に伝え、上の4つの観点を一緒に埋めていきます。
本人が保護者に伝えるとき
本人から切り出すときは、辞めたい理由に加えて、辞めたあとの勉強をどうするかを一緒に伝えると、話し合いが進みやすくなります。たとえば、平日は何時から何時まで、どの教材で勉強するかを書き出しておきます。
塾を辞める手続き:契約が月謝制かどうかで使えるルールが違う
辞めると決めたら、最初に契約書面と塾の規約を手元に用意します。同じ塾でも、1か月ごとに更新される月謝制か、数か月分をまとめた契約かで、解約のルールが変わります。
| 項目 | 月謝制(1か月ごと更新) | 2か月超・総額5万円超の契約 |
|---|---|---|
| 当てはまるルール | 原則として塾の規約 | 特定商取引法(特定継続的役務提供) |
| クーリング・オフ | 原則なし | 契約書面を受け取った日から8日以内 |
| 8日を過ぎた解約 | 規約の退会手続きによる | いつでも中途解約でき、解約料に上限 |
| まず見るところ | 規約の退会の申し出期限 | 契約書面の契約期間・総額・精算方法 |
月謝制でも、受講に必要だとして教材を販売するなど、実際には2か月を超えて契約に縛られる形になっている場合は、特定商取引法の対象になることがあります。契約書に1年契約と書かれている場合も同じです。
特定商取引法の対象になる塾の契約
次の条件にすべて当てはまる契約は、特定商取引法の特定継続的役務提供に当たります。塾の教室など事業者が用意した場所での指導は学習塾、それ以外の場所での指導は家庭教師の区分です。塾の教室以外の場所(自宅など)で電話やインターネットを使って受ける指導は、家庭教師の区分に当たることがあります。どちらに当たるかは契約書面で確かめてください。
- 期間:契約期間が2か月を超える
- 金額:入学金・受講料・教材費・関連商品の代金などを合わせた総額が5万円を超える
- 対象:中学・高校・大学などの入学試験対策や学校の補習のための指導。幼稚園や小学校に入るための受験対策は含まれない
- 浪人生のコース:学習塾の区分では、浪人生だけを対象にしたコースは含まれない。高校生と浪人生が一緒のコースは全体が対象。家庭教師の区分には受ける人の限定がないため、自宅で受けるオンラインの浪人生向けコースなどは対象になり得る
- 指導の方法:電話やファクス、インターネット、郵便などを使って行われるものも広く含まれる
対象になる契約では、契約書面を受け取った日から8日以内なら、理由を問わずクーリング・オフ(無条件での解除)ができます。すでに授業を受けていても料金を払う必要はなく、払ったお金は返されます。クーリング・オフは書面か電子メールなどの電磁的記録で行い、書面なら特定記録郵便や書留、内容証明郵便など送った記録が残る方法、メールなら送信したメールや画面の写しを保存しておくことがすすめられています。
8日を過ぎても、契約期間中ならいつでも理由を問わず中途解約ができます。このとき塾が請求できるのは、すでに受けた授業の料金と、次の上限までの解約料の合計です。
| 区分 | 授業の開始前 | 授業の開始後 |
|---|---|---|
| 学習塾 | 1万1千円 | 2万円か、1か月分の授業料の低い方 |
| 家庭教師 | 2万円 | 5万円か、1か月分の授業料の低い方 |
- 教材も一緒に解約できる:塾が受講に必要として契約書面に書いた書籍・教材、CDやDVDなどの関連商品は、本体の契約と一緒にクーリング・オフや中途解約ができる(関連商品だけの解約はできない)。すすめられただけのものや自分で書店などで買ったものは対象外
- 中途解約での教材の精算:返した教材は通常の使用料に当たる額(書き込みなどで価値が下がっていれば、その差額まで)、返さない教材は販売価格に当たる額まで請求されることがある
- 入学金も精算の対象:入学金・入会金を返さないとする特約は無効。ただし手続きの費用など、すでに受けた役務の対価と説明できる合理的な初期費用は請求され得る
- 上限を超えて払っていれば返金:前払いした額が上限を超えていれば、塾は超えた分を返す
計算例:1年分を前払いして4か月で中途解約した場合
仮に、学習塾と月2万5千円×12か月=30万円の契約を結び、全額を前払いして、授業開始から4か月で中途解約したとします(入学金や教材費はないものとします)。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 受けた授業の料金(4か月分) | 10万円 |
| 解約料の上限(2万円と1か月分2万5千円の低い方) | 2万円 |
| 塾が受け取れる上限 | 12万円 |
| 返金される額の下限 | 18万円(30万円-12万円) |
月謝制の塾を辞めるとき
1か月ごとに更新される月謝制の塾は、原則として特定商取引法の対象外で、退会の手続きや返金は塾の規約に従います。埼玉県消費生活支援センターの相談事例には、辞める前月の15日までに申し出ないと翌月分の月謝もかかると規約で決まっていた例が紹介されています。まず規約で、退会の申し出期限と申し出の方法を確かめてください。
ただし、消費者契約法第9条では、契約の解除に伴う解約料や違約金のうち、同じ種類の契約の解除で事業者に通常生じる平均的な損害の額を超える部分は無効とされています。規約の解約料が高すぎると感じるときは、その条項が当てはまるかを消費生活センターに相談できます。当てはまるかどうかは契約ごとに判断されます。
塾を辞める手順
契約期間、支払った総額、退会の申し出期限と方法、月の途中で辞めたときの月謝の扱い、教材費や講習費の精算、振替授業の残りを書き出します。
申し出期限と月謝の引き落とし日から逆算して、最後に通う日を決めます。講習の申し込みがある場合は、その扱いも確かめます。
規約で決まった方法で申し出ます。電話で伝えた場合も、日時と相手の名前を控え、退会届やメールなど記録の残る形でも出しておきます。
返金額や追加の請求があれば、受けた授業の料金、解約料、教材費などの内訳を書面でもらい、契約書面と照らし合わせます。
内訳に納得できないときは、消費者ホットライン188に電話すると、近くの消費生活センターなどの相談窓口につながります。
塾への伝え方
- 理由は短く事実で:部活の時間と重なる、家で勉強する形に切り替える、など一言で伝える
- 最後に通う日をはっきり言う:引き止められても、決めた日付と手続きの確認に話を戻す
- 精算の確認はその場で:返金や翌月分の扱い、教材の扱いを聞き、書面での案内を頼む
- 長く通った塾には一言お礼を:講師に感謝を伝えて区切りをつけると、本人も気持ちを切り替えやすい
塾を辞めたあとの勉強で決めておくこと
塾を辞めると、塾で決まっていた勉強の時間と課題がなくなります。辞める日までに、次の3つを決めておくと、勉強が空白になる期間を作らずに済みます。
- 時間:平日と休日に、何時から何時まで勉強するか
- 中身:塾のテキストの代わりに、どの教材をどこまで進めるか
- 見直し:週に1回、計画どおり進んだかを誰と確かめるか
今までの塾が合わなかった理由をふまえて学び方を見直すなら168塾


辞めるか迷っているときは、今の塾の何が合わないのかを言葉にしておくと、続けるか辞めるかを決めやすくなります。辞めたあとも毎日の勉強を一人で続けられるか不安な場合は、勉強の進み具合を見てもらえる環境を検討する方法もあります。
168塾は、志望校から逆算して毎日やるべきことを決め、合格までの学習を伴走・管理するオンライン塾です。過去の塾でうまくいかなかった理由を聞いたうえで、本人に合った学習管理の方法を一緒に考えます。
- 毎日の進捗管理+週1回の面談:学習アプリで毎日の勉強を報告し、コーチがフィードバック。週1回の面談で1週間の計画を立て直します
- 全科目の質問をチャットで24時間送れる:参考書や過去問の質問も学習アプリからいつでも送れて、回答は遅くとも翌日に返ってきます
- どちらのコースも全科目に対応:科目ごとの契約ではなく、定期テストから受験まで学習全体をまとめて見ます
- 授業は必要なときだけ:希望制のオプションで、1回80分の個別授業(8,000円・税込)を追加できます
無料相談のあと7日間の無料体験もできます。コースと料金は「168塾のコース・料金」で確認できます。
塾を辞めるか迷っている生徒さん・保護者の方へ。
辞めるかどうかを決める前に、
確かめておきたいのは塾に相談して変えられることか、
相談しても変わらないことかです。
大切なのは、
今の学習環境が 「本人に合っているか」 を
一度立ち止まって確認することです。
次の問いに、すぐ答えられますか?
- 辞めたい理由が、塾に相談して変えられることかを言葉にできていますか?
- 今の契約が月謝制か、退会の申し出期限はいつか分かりますか?
- 塾を辞めたあとも、毎日の勉強を続ける計画はありますか?
1つでも迷ったなら、
学習の整理が必要なサインです。
\今の学習環境が本人に合っているか、整理するために /
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