高卒認定試験の対策は独学か塾か|科目免除・受験料・合格者数から選ぶ進め方

高卒認定試験の対策、独学でいけるか不安…。高卒認定に強い塾って、どう選べばいいんだろう
高卒認定試験を受けると決めても、独学で進めるか、塾を使うかは迷うところです。ただ、受けなければならない科目の数は人によってかなり違います。高校で単位を取っていた人や英検などに合格している人は、9〜10科目のうち一部が免除になり、残りの科目だけを受ければよいからです。
独学か塾かは、まず自分が何科目受けるのかを確かめてから決めると、無理のない選び方ができます。ここでは、文部科学省の令和8年度の試験の資料をもとに、科目・日程・受験料・免除の条件と、受験者と合格者の数を示したうえで、残りの科目数と目的に応じた進め方、合格したあとの大学受験とのつながりを説明します。
- 合格に必要なのは9科目または10科目。高校で修得した単位や英検・数検などの合格で一部の科目が免除されるので、独学か塾かを考える前に、単位修得証明書で残りの科目数を確かめる
- 受験者のうち、その回で必要な科目がそろって合格者(大学入学資格の取得)になる人は半分弱(令和7年度は年間で47.2%)。免除や前の回までの科目合格を含めて数えた割合で、合格した科目は次の回以降に持ち越せるので、2回・複数年に分けて受ける計画も立てられる
- 大学受験まで考えるなら、高認の範囲(数学Ⅰ・英語コミュニケーションⅠなど)と共通テストの範囲の差を、最初から1つの計画に入れる。11月の第2回を受ける人も、その年度の共通テストに出願できる

独学で東北大学医学部に現役合格。塾講師として指導を行う中“塾外の時間”の使い方こそが成績向上の鍵だと気づき、1週間=168時間に着目したオンライン学習管理塾「168塾」を創設。全国の受験生を支援している。
詳しくはこちら
現在は東北大学大学院加齢医学研究所にて、脳科学と教育を融合させた研究を行うと同時に、東北大学病院 認知症外来で診療に携わる現役医師でもある。学術と現場の両視点から、「自走力を育む学習法」の確立を目指し、受験にとどまらない“生きるための学び”を提唱。
高卒認定試験の仕組み:科目・日程・受験料
高等学校卒業程度認定試験(高認)は、高校を卒業していない人が、高校卒業者と同等以上の学力があるかを認定する文部科学省の試験です。合格すると、大学・短大・専門学校の入学資格が得られます。ただし、最終学歴が高校卒業になるわけではありません。
- 受験できる人:16歳になる年度から受験できる。全日制・定時制・通信制の高校に在籍中(休学中を含む)でも受験できる。すでに高校を卒業しているなど、大学入学資格を持っている人は受験できない
- 18歳未満で合格した場合:満18歳の誕生日から合格者になる。年度内に18歳になるなら、誕生日の前でも大学受験はできる
- 試験の形:年2回(8月と11月)、各都道府県に1会場。1科目50分で、2日間に分けて行われる。受けない科目の時間に会場にいる必要はない
令和8年度の科目・日程・受験料は次のとおりです。
| 試験科目 | 出題範囲(高校の科目) |
|---|---|
| 国語 | 現代の国語、言語文化(古文・漢文を含む) |
| 地理 | 地理総合 |
| 歴史 | 歴史総合 |
| 公共 | 公共 |
| 数学 | 数学Ⅰ |
| 理科(2または3科目) | 科学と人間生活+基礎科目1つ、または物理基礎・化学基礎・生物基礎・地学基礎から3つ |
| 英語 | 英語コミュニケーションⅠ |
| 情報 | 情報Ⅰ |
出典:文部科学省「高等学校卒業程度認定試験の概要」「試験科目・合格要件・出題範囲」「令和8年度高等学校卒業程度認定試験パンフレット」(リンクは記事末の出典にまとめています)。
令和8年度から情報が加わり、地理・歴史・公共の科目も令和6年度から変わっています。参考書や過去の情報を使うときは、科目名が今の試験と同じかを確かめてください。翌年度に受ける場合は、その年度の受験案内で日程と出願期間を確かめてください。
合格者(大学入学資格の取得)になる人は受験者の半分弱

合格者は、免除や前の回までの科目合格と合わせて必要な科目がそろった人。令和4年度以前は、高校等で修得した単位などで同じ年度中に追加で合格した人を含む。
高認の受験者は年に1万5千〜2万人ほどで、必要な科目がすべてそろって大学入学資格を得る合格者は毎年その半分前後です。令和7年度は受験者16,820人のうち合格者が7,937人(47.2%)でした。この合格者には、免除の科目や前の回までに合格した科目と合わせて必要な科目がそろった人も含まれます。1回の試験で9〜10科目すべてに合格した人の数ではありません。
一方で、少なくとも1科目に合格した人まで含めると割合は大きく上がります。令和8年度第1回は、受験者8,090人のうち高卒認定試験合格者(必要な科目がすべてそろった人)が3,806人(47.0%)、1科目以上に合格した人は7,804人(96.5%)でした。合格した科目は記録に残り、残りの科目を第2回や次の年度に受けられます。合格者の割合だけを見て難しい試験だと考えるより、何科目をいつまでに合格させるかで計画を立てるほうが実態に合います。
何科目受けるかは免除で決まる:単位と検定の確かめ方

高校に少し通っていたけど、何科目受ければいいの?英検は使える?
免除の方法は、高校で修得した単位と、英検などの技能審査の合格の2つです。令和4年4月以降に高校へ入学した人の場合、次の科目・単位数を修得していればその試験科目が免除されます。


| 免除される試験科目 | 必要な高校の科目と単位数 |
|---|---|
| 国語 | 現代の国語2単位と言語文化2単位(両方必要) |
| 地理 | 地理総合2単位 |
| 歴史 | 歴史総合2単位 |
| 公共 | 公共2単位 |
| 数学 | 数学Ⅰ3単位 |
| 理科の各科目 | 科学と人間生活・物理基礎・化学基礎・生物基礎・地学基礎の各2単位 |
| 英語 | 英語コミュニケーションⅠ3単位 |
| 情報 | 情報Ⅰ2単位 |
技能審査では、次の合格で対応する科目が免除されます。
- 英語:実用英語技能検定(英検)の1級・準1級・2級・準2級プラス・準2級、または全国商業高等学校協会の英語検定試験の1級・2級(国際連合公用語英語検定試験の特A級〜C級にすでに合格している場合も対象。同試験は令和7年度で事業を終了)
- 数学:実用数学技能検定の1級・準1級・2級
- 歴史:歴史能力検定で、世界史(1級、2級または3級)と日本史(1級、2級または3級)の両方に合格
- 情報:情報処理技術者試験のITパスポート試験
- すべての科目を免除にして合格者になることはできない。最低1科目は受験して合格する必要がある
- 合格に必要な科目数を超えて受験・免除申請はできない(例:科学と人間生活を免除申請したうえで基礎科目を3つ受けることはできない)
- 音楽・体育など試験科目にない科目の単位は、免除の対象にならない
- 平成6年4月以降に入学した人は、学校が標準より少ない単位数で修得を認めていれば、上の表より少なくても免除になる場合がある。文部科学省の様式で作った単位修得証明書で確かめる
自分が何科目受けるかは、次の順で確かめると決まります。
文部科学省のサイトにある様式で作ってもらい、厳封されたものを出願に使います。自分で中身を見る用にもう1通(またはコピー)をもらっておきます。古い証明書は、学校の保存期間を過ぎると発行できないことがあります。
入学した時期の表で、修得した科目と単位数が足りているかを1科目ずつ見ます。英検などの合格証明書があれば、技能審査の表とも照らし合わせます。
科学と人間生活+基礎科目1つの2科目か、基礎科目3つかを選びます。免除になる理科の科目があれば、それを含む組み合わせにすると受ける科目が減ります。
残りの科目を1回で受けるか、第1回と第2回に分けるかを決めます。受験料は1回ごとに科目数で決まります。分からない点は、文部科学省(総合教育政策局生涯学習推進課)に問い合わせると確実です。
独学か塾か:残りの科目数と目的で決める
残りの科目数が分かったら、独学で進めるか、塾などの手を借りるかを考えます。判断の材料になるのは、残りの科目数、苦手な科目が中学の内容からつまずいているか、高認のあとに大学受験をするかの3つです。
| あなたの状況 | 進め方の考え方 |
|---|---|
| 免除が多く、残りが1〜3科目 | 受験料は4,500円。科目ごとに過去問を解き、解けない科目だけ質問できる先を用意する形で独学を考えやすい |
| 免除がなく、9〜10科目すべて受ける | 1回で受けても、第1回と第2回に分けてもよい。科目数が多いので、いつどの科目を進めるかの計画と、進み具合の確認が大事になる |
| 中学の内容からつまずいている科目がある | 高認の数学は数学Ⅰ、英語は英語コミュニケーションⅠが範囲。その前の中学の内容から積み直す必要があり、教わる・質問できる先があると進めやすい |
| 合格後に大学受験をする | 高認の範囲だけでは大学入試の範囲に足りない(次の節)。高認と大学受験の勉強を1つの計画にまとめると、二度手間を減らせる |
独学で進められるかは、文部科学省が公開している過去の試験問題と正答を1回分、時間を計って解いてみると見当がつきます。文部科学省は参考書や問題集を作っておらず、予備校や勉強方法の紹介もしていないため、教材は市販の参考書や高校の教科書(出題範囲の表にある科目)から選びます。
塾や講座を選ぶときに確かめること
- 今の試験科目に合っているか:情報が加わった令和8年度以降の科目と、地理・歴史・公共の新しい科目に対応した教材か
- 受ける科目だけを選べるか:免除で残った科目だけを受講でき、費用もそれに応じて決まるか
- 免除の確認を手伝ってもらえるか:単位修得証明書と免除要件の照合や、理科の組み合わせの相談ができるか
- 大学受験までの見通しを一緒に考えてもらえるか:高認合格がゴールか、その先の進学も見据えるかで計画が変わる
- オンライン対応の有無:通学が難しい事情がある場合、オンラインで完結できるか
ひとり親家庭の親や子どもが高認合格のための講座(通信講座を含む)を受けた場合、修了時と合格時に受講費用の一部が支給される高等学校卒業程度認定試験合格支援事業(こども家庭庁)があります。実施するかどうかは都道府県・市などによって違い、制度のない自治体に住んでいる場合は対象になりません。講座を申し込む前に、住んでいる自治体の窓口で対象になるかを確かめてください。
合格後の大学受験:共通テストへの出願と範囲の差
高卒認定試験の合格はゴールではなく、大学受験のスタートラインに立った状態です。大学入試センターの令和9年度(2027年1月実施)の受験案内では、高認に合格した人・合格見込みの人に加え、令和8年度第2回の高認に出願している人も共通テストの出願資格に入っています。
共通テストの出願期間は2026年9月15日〜10月2日で、11月の第2回より前に締め切られるため、第2回で高認を終えて同じ年度に大学受験をする人は、高認の結果が出る前に共通テストの出願を済ませておく必要があります。
もう1つ大事なのが、出題範囲の差です。高認と共通テストの範囲を並べると、次のようになります。
| 教科 | 高認 | 共通テスト(2027年1月) |
|---|---|---|
| 国語 | 現代の国語、言語文化 | 同じ範囲(90分) |
| 数学 | 数学Ⅰ | 数学Ⅰ・A(または数学Ⅰ)と、数学Ⅱ・B・C |
| 英語 | 英語コミュニケーションⅠ | 英語コミュニケーションⅠ・Ⅱ、論理・表現Ⅰ |
| 理科 | 基礎科目など2〜3科目 | 基礎科目、または物理・化学・生物・地学 |
| 地歴・公民 | 地理総合、歴史総合、公共 | 総合科目から2つ、または探究科目など |
| 情報 | 情報Ⅰ | 情報Ⅰ |
国語や情報のように範囲が重なる科目もありますが、英語は共通テストの範囲がはっきり広くなります。数学も、数学Ⅰ・Aや数学Ⅱ・B・Cを課す大学では高認より範囲が広くなります(共通テストには数学Ⅰだけの科目もあり、志望校がこれで受けられるなら範囲は高認と同じ数学Ⅰです)。
理科・地歴公民も志望校によっては高認にない科目が要ります。志望大学の入試科目を先に確かめ、高認の勉強をしながら大学入試の範囲へどうつなげるかを、最初から計画に入れておくと、合格後に慌てずに済みます。各大学の出願資格や提出書類(高認の合格証明書など)も、募集要項で確かめてください。
高認合格後の大学受験に向けて学習を管理してもらうなら168塾


高卒認定試験から大学受験へ進むなら、高認の残り科目と志望大学の入試科目を同じ計画の中で進めていく必要があります。計画を自分で立てて進めるのが難しいと感じたら、計画と進捗の管理を任せる方法もあります。
168塾は、志望校から逆算して毎日やるべきことを決め、合格までの学習を伴走・管理するオンライン塾です。
- 毎日の進捗管理+週1回60分の面談:学習アプリで毎日の勉強を報告し、コーチがフィードバック。週1回60分の面談で1週間の計画を立て直します
- 全科目の質問をチャットで24時間送れる:参考書や過去問の質問も学習アプリからいつでも送れて、回答は遅くとも翌日に返ってきます
- どちらのコースも全科目に対応:科目ごとの契約ではなく、定期テストから受験まで学習全体をまとめて見ます
- 授業は必要なときだけ:希望制のオプションで、1回80分の個別授業(8,000円・税込)を追加できます
無料相談のあと7日間の無料体験もできます。コースと料金は「168塾のコース・料金」で確認できます。
高認の先に大学受験を考えているあなたへ。
大学受験まで見据えるなら、
鍵になるのは高認の受験科目と大学の入試科目を、
1つの計画でつなげられているかです。
大切なのは、
今の勉強が 高認と大学受験の両方に合っているか を
一度立ち止まって確認することです。
今のあなたは、次の問いに即答できますか?
- 単位修得証明書で、自分があと何科目受ければよいか確かめましたか?
- 志望大学の入試科目と、高認の範囲との差を把握できていますか?
- 高認の受験回と共通テストの出願締め切りから逆算した計画を持って勉強できていますか?
1つでも迷ったなら、
学習の整理が必要なサインです。
\大学受験までの計画が、今のままで足りるか確認するために /
※無理な勧誘はありません。LINEではテキストでのご相談も可能です。
LINE追加の前に、168塾について知りたい方へ
高卒認定試験の対策でよくある質問
この記事の出典
- 文部科学省「高等学校卒業程度認定試験(旧大学入学資格検定)」
- 文部科学省「高等学校卒業程度認定試験の概要」(PDF):受験資格・合格要件・実施回数・受験料
- 文部科学省「令和8年度高等学校卒業程度認定試験パンフレット(一般用)」(PDF):令和8年度の日程・結果通知
- 文部科学省「試験科目・合格要件・出題範囲」
- 文部科学省「時間割」
- 文部科学省「免除要件」(高等学校で修得した単位による免除要件、技能審査の合格による免除要件)
- 文部科学省「合格の申請について」
- 文部科学省「高等学校卒業程度認定試験Q&A」
- 文部科学省「令和8年度第1回高等学校卒業程度認定試験実施結果について」:受験者・合格者数と推移
- 文部科学省「高等学校卒業程度認定試験合格支援事業について」
- 文部科学省「高等学校卒業程度認定試験 解答・過去問題」
- 文部科学省「高等学校卒業程度認定試験の合格を高等学校卒業と同等とみなしている採用試験、国家資格一覧」
- 大学入試センター「令和9年度大学入学共通テスト」:受験案内(出願資格・出題科目・出願期間)



