早慶に憧れる…一般入試で入るのは無理?
私立大学の一般入試って難しいの?
私立大学への入学を目標とする高校生にとって、昨今の入試制度はとても難解でイメージがしづらいものですね。
この記事では、入試制度の解説からスタートし、一般入試の難易度や、学年別にできる準備について解説します。
この記事を読んで、早めの準備を始めてくださいね。
・私立大学は今や定員の50%前後が推薦タイプの入試で合格する
・一般入試は推薦タイプの入試に比べると学力試験が厳しい
・私立専願なら早めに科目を絞って自分に向いた科目の勉強を
東北大学教育学部在学中に起業。現在はオンライン個別指導塾168塾の運営を行う。
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1年間の予備校浪人生活を経た後、東北大学教育学部に入学。ベンチャー企業2社で実務経験を積んだ後、浪人時に感じた大手予備校への違和感を基に、「168塾」の立ち上げ・運営。
私立大学の一般入試率はどのくらい?
そもそも私立大学に一般入試で進学する割合はどの程度なのでしょうか。基本情報を確認しておきましょう。
一般入試と推薦タイプの入試
現在、大学受験は多様化しており、様々な入試方式があります。
大きく分けると「一般入試」と「推薦タイプの入試」があり、さらに推薦タイプの入試は「総合型選抜」と「学校推薦型選抜」に分かれています。
- 一般入試
- 推薦タイプの入試
- 総合型選抜
- 学校推薦型選抜(公募制・指定校)
一般入試は主に筆記試験の成績を基にした評価で、一昔前の「受験戦争」などと呼ばれていたときに主流だった方式です。
これに対して推薦タイプの入試では、生徒の学校での成績や活動実績、面接などが多面的に評価されます。
総合型選抜では志望理由書や面接、プレゼンテーションなどを通じて、大学での学びへの適性や意欲を評価します。
学校推薦型選抜は学校長の推薦がないと出願できません。さらに「指定校推薦」は、私立大学が指定した高校から、指定された人数だけ出願できるというものです。
私立大学への入学者の50%以上は推薦タイプ
近年、私立大学に入学する生徒の半数程度が、推薦タイプの入試による合格者です。
文部科学省の「令和5年度 国公私立大学入学者選抜実施状況」によると、令和5年度の私立大学入学者49万人のうち、推薦タイプでの合格者は29万人となっており、60%近くを占めます。
年内に定員充足の目処をつけたい私立大学の経営上の狙いと、多様な資質を持った学生を確保したい教育上の狙いなど、様々な要因が重なり、推薦タイプでの入学者が増えているのが現状です。
一般選抜の志願者数は減少傾向が見られる
旺文社教育情報センターの調査によると、2020年以降、私立大学一般選抜の志願者数は減少傾向にあり、2023年の一般選抜志願者は前年より4%減少したとのデータがあります。
旺文社教育情報センターは、「総合型・推薦型志向の高まり、一般選抜受験者の厚み低下という状況下で、大学にとっては各入試方式別の入学者のバランスをどのように取るかとともに、入学者そのものの確保が引き続き重要な課題となる」と分析しています。
今後もこの傾向は続いていくと予想されます。
推薦タイプの入試(総合型選抜・学校推薦型選抜)への準備
ここでは推薦タイプの入試への準備に必要なことをまとめます。
総合型選抜
総合型選抜は、現在の学力だけでなく、大学で何を学びたいか、高校時代に何を頑張ったかなど、生徒の資質・動機・能力などが総合的に評価されます。
したがって、総合型選抜に向けては、自分の興味や関心を深める活動に低学年時から積極的に取り組むことが重要です。
高3になって急に思い立って総合型選抜を目指しても、アピールするような動機が乏しく、上手くいかないことが多いので気をつけましょう。
学校推薦型選抜(指定校含む)
学校推薦型選抜は、出願するために学校長の推薦が必要な選抜で、指定校推薦もこの一環です。
この方式では、まずは校内の成績や出席状況が各高校の定める基準を超えている必要があります。そのため、定期テストの点数をきちんと取り、欠席も多くないことが重要です。
これに加えて大学ごとに面接や小論文などが必要な場合もあるので、出願時期にはその準備が忙しくなります。
私立大学の一般入試の難易度
推薦タイプでは目指す私立大学に行けそうもない場合は、一般入試での合格を目指すことになります。
ここでは私立大学の一般入試の難易度について説明します。
まず、国公立大学の入試と比較すると、科目数の負担が少ないことが特徴です。
早慶やマーチでも、理系は「英数物化」、文系は「英数国社」など4科目入試で入れることが多いので、5教科8科目が必要となる難関国公立大学と比べて科目の負担が少なく済みます。
また、私立大学の一般入試では、共通テストを受験することが必須ではありません。
私立大学ごとの入試をクリアすればよいので、共通テストを受けなくても、あるいは共通テストで失敗しても、私立大学の一般入試の合否には関係ありません。
このように、私立大学の一般入試だけを目指すなら、勉強する科目や受験するテストを絞ることで、負担を減らすことが可能です。
私立大学の一般入試への対策
私立大学の受験は大学毎に問題の傾向が異なり、早期の対策が求められる場合が多いです。
次に私立大学の一般入試への対策について、早めに考えておくべきことを説明します。
私立受験で考えておくべきチェックリスト3選
- 私立専願かどうか(共通テストの有無)
- 早めに入試科目を確認してみる
- 数学IIIや理科2科目に耐えられるか
1.私立専願かどうか(共通テストの有無)
まず「私立大学を専願とするかどうか」について早めに決めることが望ましいです。
私立専願の場合、共通テストを受ける必要がないため、志望校の入試対策に集中できるというメリットがあります。
2.早めに入試科目を確認してみる
次に、入試科目の確認を早めに行いましょう。
私立大学では、科目数が国公立大学に比べて少ないことが多いですが、大学や学部によって求められる科目は異なります。
早期に入試科目を確認し、自分の得意科目や苦手科目を把握することで、効率的な学習計画を立てられるでしょう。
3.数学IIIや理科2科目に耐えられるか
理系を志望する場合、数学IIIや理科2科目の対策が必要になる場合が多いです。
これらの科目は内容が深く、準備に時間がかかります。
自分がこれらの高度な科目に対応できるかどうかを早めに判断し、必要に応じて対策を講じることが大切です。
また、もし数学IIIや理科2科目の学習に耐えられないと考えるなら、思い切って志望校を変更し、数学や理科の負担が少ない大学に切り替えるという策も必要となります。
早期に受験科目を絞ることのメリット
ここまで、私立専願かどうかを早めに決め、受験に必要な科目と不必要な科目を決めることを説明してきました。
このようにして早期に入試科目を絞ることには、主に2つのメリットがあります。
- 受験に必要な科目に絞って勉強時間を費やせるので、より効率的な受験準備が可能となる
- 自分の得意な科目を強化しやすくなる
下手に国公立大を目指すより、早めに私立に絞った方が、受験という意味では効果的と言えるでしょう。
早期に受験科目を絞ることのデメリット
一方で、早期に受験科目を絞ることにはデメリットも存在します。
- 途中で志望校や学部を変更したくなった場合、新たに必要となる科目の学習が大変
- 学習が特定の科目に限定されるので、他の科目の学習機会が失われる
特に2つめのデメリットは、受験勉強中には気づきにくいのですが、大学入学後に幅広い知識が求められる場面で不利になることがあります。
したがって、科目を絞る際には、将来の学習計画や就職などのプランも含めて、慎重に考慮することが重要です。
学年別・今からできる私立大学への準備
私立大学への入学を考える場合、学年ごとに意識すべき点をまとめました。
高校1年生の春
高校1年生の時点から私立大学を考えているなら、定期テストの成績に注意を払いましょう。成績が良ければ、学校推薦型選抜で校内選考を有利に進められます。
また、出席日数や課題の提出など、学校生活全般にわたって模範的な行動を示し、先生からの評価を高めておくことも大切です。
高校2年生
高校2年生以降に私立大学を目指すことになった場合、学校の成績が良ければ問題ないのですが、あまり良くない場合には一般入試の準備を始めるべきでしょう。
「まだ高3じゃないから…」などといった理由で受験準備を先延ばしにすべきではありません。
受験する予定の科目とそうでない科目を明確にし、効率的な学習計画を立てましょう。また、大学の過去問を見て、出題傾向や試験形式にも触れることが大切です。
高校3年生
高校3年生になると、改めて自分の偏差値と志望校のレベルを比較し、現実的な進路計画を立てる必要があります。
もし志望校と自分の成績に大きな差がある場合は、第2志望、第3志望の大学についても検討し、一般入試の準備を進めていきましょう。
早めの準備で私立大学合格を勝ち取ろう!
私立大学合格を目指すためには、早期からの準備が非常に重要ということを説明してきました。
高1段階から学校の成績が良ければ、学校推薦型を含めた推薦タイプの入試での合格可能性が高まります。
また、学校の成績が良くなくても、一般入試での必要科目に絞った効率的な勉強で、十分に合格できる可能性はあります。
計画的な学習スケジュールを立て、コツコツと学力を積み上げていきましょう。
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