【医師が解説】なぜ、毎日塾に通っているのに偏差値が上がらないのか?「学習の97%」に潜む罠

168塾塾長

こんばんは、168塾代表の難波です。
保護者面談をしていると、最も多く、そして最も深刻な悩みを耳にします。

「うちは毎日塾に行かせているし、本人も真面目に通っているんです。でも、成績が全く上がりません…」

実はこのお悩み、これまで数百組の保護者様と面談してきた中で、最も多く、そして最も繰り返し聞いてきた言葉です。真面目に塾に通わせているにもかかわらず成績が上がらないと、多くの保護者様は「うちの子の頭が悪いのかもしれない」「才能がないのかもしれない」と、お子様の能力そのものを疑ってしまいます。しかし、実際にお子様の学習状況を詳しく見ていくと、能力の問題であるケースはほとんどありません。ほぼ全てのケースにおいて、原因は「時間の使い方」という、誰にでも改善できる部分にあるのです。

だからこそ、保護者様が「うちの子には才能がないのかもしれない」と思い込んでしまう前に、一度専門家の目で「時間の使い方」を診断してみることを強くお勧めしています。

お子様は決してサボっているわけではありません。

学校に行き、部活をこなし、夜は塾に行って授業を受けている。 傍から見れば、十分に頑張っている受験生です。

では、なぜ結果が出ないのか?

その答えは、残酷なほどシンプルです。 授業以外の時間(97%)が、無法地帯になっているからです。

1週間は168時間。塾の授業はそのうちの「3%」に過ぎない

少し計算をしてみましょう。 1週間は、24時間×7日で「168時間」あります。

一般的な塾に通っている場合、授業時間は週にせいぜい3〜5時間程度でしょう。

これは、1週間の総時間のわずか「約3%」に過ぎません。

残りの165時間、つまり「97%」の時間。 お子様はどこで、何をしているでしょうか?

学校の授業、部活、睡眠、そして「自宅での自習時間」です。

多くの塾は、この「3%」の授業の質を高めることには必死ですが、残りの「97%」の使い方には関与しません。

「あとは家で復習してね」の一言で終わらせてしまいます。

しかし、成績が上がるのは「先生の解説を聞いて『わかった気』になった時」ではありません。

「一人で問題を解き、できない問題をできるようにした時(=自学自習)」です。

つまり、97%の時間の使い方が下手な子は、どんなにカリスマ講師の神授業を受けても、穴の空いたバケツに水を注ぎ続けるようなもの。永遠に成績は上がらないのです。

実際、この「97%の使い方」の差は、日々の小さな選択の積み重ねで生まれます。学校から帰ってきて、まず机に向かうか、それともソファでスマホを触ってしまうか。宿題を「わからないところに印をつけて後で質問する」で終えるか、「わかるまで自分で調べて解き直す」まで踏み込むか。お風呂の時間、電車やバスでの移動時間、寝る前の15分。どれも一つひとつは小さな差ですが、これが1週間、1ヶ月、1年と積み重なると、模試の結果に何十点もの差として表れてきます。多くの保護者様は「塾に行かせているから大丈夫」と安心してしまいますが、本当に見るべきなのは、塾に行っていない時間の過ごし方なのです。

では具体的に、どうすればこの97%の時間を「合格につながる時間」に変えられるのでしょうか。答えは、感覚や気合いに頼るのではなく、毎日のスケジュールを可視化し、小さな達成を積み重ねていく仕組みを作ることです。次にご紹介する私自身の体験も、まさにこの「仕組み化」の原点になっています。

高1の春、私が「大手予備校」を辞めた理由

私がこの事実に気づいたのは、高校入学直前の春でした。

当時、私は地元の大手予備校(映像授業)に通うことになっていました。

しかし、体験授業を受けてすぐに「これは違う」と直感しました。

「映像を見ている時間は、ただ座っているだけじゃないか?」

「往復1時間の移動時間があれば、英単語が100個覚えられるんじゃないか?」

中学生ながらに、「誰かに教えてもらう時間」よりも「自分で手を動かす時間」の方が圧倒的に効率が良いことに気づいてしまったのです。

そこで私は親を説得し、予備校に通うのを辞めました。 その代わり、浮いた移動時間と授業時間をすべて参考書による自学自習に充てました。

具体的には、朝の通学時間で前日に覚えた英単語を音声で復習し、休み時間には数学の問題集を1〜2問解く。放課後は誰かの解説を聞くのではなく、自分で参考書の該当ページを読み込み、わからなければ解答の解説を読み、それでも理解できない部分だけを先生や先輩に質問する。この「まず自分で考えてから聞く」というステップを徹底したことで、同じ1時間でも身につく知識の量が大きく変わっていきました。

この経験から学んだのは、「与えられた時間の長さ」ではなく「その時間に何を求めるか」という目的意識の差が、結果を大きく左右するということです。同じ1時間でも、ただ座っているだけの1時間と、目的を持って取り組む1時間では、得られるものが何倍も違ってきます。

結果として、塾なしで東北大学医学部に現役合格できたのは、特別な才能があったからではありません。

ライバルたちが「授業」を受けている間に、私はその3倍のスピードで「自習」を進めていたからです。

「頑張っているのに伸びない」子に共通するもう一つの罠

保護者様とお話しする中で、もう一つ気づいたことがあります。それは、「勉強時間」と「勉強の成果」を同じものだと捉えてしまっているケースが非常に多いということです。机に3時間向かっていても、その半分が「教科書を眺めているだけ」の時間であれば、実質的な学習量は1.5時間分しかありません。反対に、時間は短くても「今日はこの単元のこの問題を、自分の力で解けるようにする」という目的意識を持って取り組めば、同じ1時間でも得られるものは何倍にもなります。つまり大切なのは「何時間やったか」ではなく「何をどこまでできるようにしたか」という視点です。168塾がまず保護者様にお伝えしているのも、この時間の”量”から成果の”質”への意識転換です。

実際、面談の場でこの話をすると、多くの保護者様が「言われてみればその通りですね」と納得されます。しかし、日々の忙しさの中では、どうしても「今日は何時間勉強したか」という分かりやすい指標に目が向いてしまうものです。だからこそ、私たちのような第三者が定期的に「質」の視点でチェックする仕組みが必要なのだと感じています。

「良い授業」にお金を払う時代は終わりました

私が168塾を立ち上げた理由は、この「97%の時間の使い方」こそが合否を分けると確信しているからです。

168塾は、授業は希望する生徒のみ提供しています。

その代わり、授業以外の165時間を徹底的に管理・デザインします。

  • 今日、何をどれくらいやるべきか?
  • 通学時間は何をするか?
  • お風呂に入っている時間はどう使うか?

これらを24時間体制でサポートすることで、「止まっている時間」をゼロにします。

例えば「今日、何をどれくらいやるべきか」については、ただ「頑張って」と伝えるのではなく、その日の模試の結果や理解度に合わせて、具体的な問題番号やページ数まで指定します。「通学時間」は英単語や一問一答形式の暗記に、「お風呂の時間」は今日習った内容を声に出して説明してみる時間に、というように、一つひとつの時間に役割を与えていきます。こうした細かい設計を毎日繰り返すことで、生徒自身が「何をすればいいか迷う時間」がなくなり、結果として97%の時間の質が大きく変わっていくのです。

これからの時代、投資すべきは「わかりやすい授業」ではありません。 お子様の「時間の使い方(マネジメント能力)」です。

この能力は、一度身につけば大学受験だけでなく、その先の人生でも役立つ一生モノのスキルです。逆に言えば、「時間の使い方」を誰にも教わらずに大人になってしまうと、非効率な習慣を何十年も抱えたまま過ごすことにもなりかねません。だからこそ私たちは、今のうちにこの力を鍛えることに大きな価値があると考えています。

もし今、お子様がどれだけの時間を机の前で過ごしているかだけを見て安心してしまっているなら、一度その内容にまで目を向けてみてください。時間の長さではなく、使い方の質こそが、これからの結果を左右します。

もし、今の塾で成績が伸び悩んでいるなら、一度「授業以外の時間」に目を向けてみてください。 そこに、合格へのヒントが隠されています。

「うちの子、家で何をしているんだろう?」と不安になったら …

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