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国立医学部で入りやすい大学は?B判定ラインが低い大学を中心にご紹介

入りやすい国立医学部はどこ?

全国どこでもいいから国公立の医学部に行きたい!

少しでも入りやすい国公立の医学部医学科を探している受験生の助けになればと思い、記事を書きました。

具体的な大学のラインアップや注意点など、大学選びの参考にしていただけると幸いです。

本記事の結論

・ベネッセ駿台が提供しているB判定ラインが低い医学部医学科がある

・難易度が低くなる理由は立地・地域枠・倍率など

・ただし隔年現象や出題科目などに注意する必要あり

本記事を監修する専門家②
桑久保皓大
Kuwa

東北大学教育学部在学中に起業。現在はオンライン個別指導塾168塾の運営を行う。

詳しくはこちら

1年間の予備校浪人生活を経た後、東北大学教育学部に入学。ベンチャー企業2社で実務経験を積んだ後、浪人時に感じた大手予備校への違和感を基に、「168塾」の立ち上げ・運営。

目次

国公立の医学部の入りやすさを表す指標

悩む男性

国公立大学の医学部は基本的にどの大学も難関です。とはいえ、その中で相対的に入りやすい大学は存在します。ここでは、国公立医学部の入りやすさを表すいくつかの指標を解説していきます。

偏差値

まず一つ目の指標は「偏差値」です。偏差値は、母集団(ここでは大学受験生全体)における自分の相対的な位置を示す数値なので、志望校選びの際の重要な基準となります。

医学部は総じて高い偏差値が必要ですが、そうは言っても10程度の幅はあります。河合塾が公開している入試難易予想ランキング表(2024/10/7更新版)によると、以下の通りです。

偏差値大学
72.5東京大・京都大
70.0大阪大・東京科学大
67.5名古屋大・東北大・九州大など
65.0筑波大・広島大など多数
62.5高知大・徳島大・福島県立医科大・大分大・琉球大など多数
医学部医学科の偏差値(河合塾のランキングより)

これを見ると、地方の国公立大学では、都市部の大学に比べて偏差値が低い傾向にありますね。

ただし、偏差値だけで判断するのは危険です。偏差値は変動する可能性もあり、さらに受験生の得意科目・不得意科目と配点の相性などによっても実際の難易度は異なります。偏差値はあくまで参考程度にして、ほかの指標も考慮に入れて志望校を決めてください。

倍率

次に「倍率」も重要な指標です。倍率は、志望する大学の定員に対して何人の受験生が応募しているかを示す数値なので、倍率が低いほど合格のチャンスは高いと考えられます。

国公立大学の医学部の倍率はどこも高めですが、地方の大学や地元枠が多い大学は、都市部の大学に比べて倍率が低い場合があります。様々な大学について直近5年分を調べてみたところ、倍率が3倍を切っていることがあったのは以下の大学でした。

大学名20232022202120202019
徳島大2.21.72.41.52.3
大分大 2.32.32.02.3
福井大2.84.02.83.93.2
鳥取大4.22.03.84.35.7
富山大3.72.32.53.34.3
近年、医学部医学科の倍率が3倍を切っていることがあった大学(データネットより)

ただし、注意が必要なのは「隔年現象」です。ある年度に倍率が低かった大学は、次年度には「狙い目」として多くの受験生が集中することがあり、倍率が上がることがあります。上の表では徳島大・福井大・鳥取大にこの傾向が見られているかもしれません。

ですから、倍率を気にして出願するなら、直近3年~5年以上のデータを閲覧することが望ましいでしょう。

地域枠

「地域枠」は、国公立大学医学部の入試において近年多く導入されている方式の一つです。地域枠とは、特定の地域の医療に貢献することを条件とする枠のことです。出身県に制限がある場合もあります。

受験生にとって地域枠の最大の利点は、一般枠に比べて難易度が若干低くなることがあるという点です。

ただし、地域枠で入学すれば将来その地域での医療従事に義務が生じますので、自分の将来のキャリアプランと照らし合わせて慎重に検討する必要があります。

共通テストと2次試験の得点配分

国公立大学の医学部医学科では、共通テストと2次試験の得点配分が大学ごとに異なります。この得点配分が実際の合格可能性に大きく影響するため、自分の得意・不得意に応じた大学選びが非常に重要です。

たとえば以下のように、偏差値ランキングではともに62.5である2つの大学を比べても、共通テストと2次試験の配分が大きく異なることがわかります。

  • 徳島大 共テ:2次=900:400
  • 高知大 共テ:2次=900:1000

共通テストでまんべんなく得点を取るのが得意なのか、それとも2次試験の方が得意なのか、自分自身の状況に応じて受験校を選定することが大切です。

入りやすい国公立医学部ランキング|ベネッセ・駿台調査結果より

先を見る医者

ここまでに述べてきたように、「入りやすさ」は単一の指標で測れるものではありません。そこで、ベネッセ・駿台が提供している「データネット」に基づき、7つの大学を「入りやすい国公立医学部」として選定しました。

データネットとは

データネットとは、全国の受験生から共通テストの自己採点結果を収集・分析し、国公立大の合格可能性をA判定からE判定まで出すシステムです。

毎年、共通テストのあとにベネッセ・駿台により情報収集がなされます。2024年は38万人あまりの受験生からデータを集めており、全受験生およそ46万人(参照: 大学入試センター)と比較しても十分な規模の調査と言えるでしょう。

高知大学・福島県立医科大学・大分大学・琉球大学・宮崎大学・福井大学・鳥取大学・島根大学

2024年1月のデータネットにおいて、B判定となるための共通テストの得点が低い大学を8大学ピックアップしました。高知大学・福島県立医科大学・大分大学・琉球大学・宮崎大学・福井大学・鳥取大学・島根大学です。

以下の表に特徴を示すので、受験校選びの参考にしてください。ただし2025年から新課程に入ることもあり、細かいことは変動する可能性があります。必ず受験生自身で最新情報を調べるようにしてください。

また、地域枠や地元枠は、一般入試には枠がなくても総合型選抜や学校推薦型選抜に存在しているケースもあります。そういったことも含め、受験生自身による情報収集は重要です。

大学名B判定の得点共テ:2次地域枠・地元枠倍率(2023年)
高知大学720900:10003.1
福島県立医科大学720650:6603.1
大分大学730450:5502.3
琉球大学735900:8004.3
宮崎大学735900:6004.5
福井大学735900:7002.8
鳥取大学735900:7004.2
島根大学735700:4606.5
データネット2024でB判定の得点が低かった大学(出典:データネット2024より「入試科目付判定基準一覧」

168塾の問題研究に基づく入りやすい国公立医学部

メガホンを持つ高校生

ここでは168塾が独自の問題研究に基づいて認定した入りやすい国公立医学部をご紹介します。

福島県立医科大

福島県立医科大の二次試験の問題は、基本的には簡単なのですが、得点差がつく問題も多く見られます。そのため二次試験で高得点を狙える人なら挽回が狙える大学と言えます。

数学にはたまに難問が混ざっているため、問題の見極めが重要です。また、理科は化学→物理→生物の順で難しくなっており、化学では9割近くを狙えます。物理選択の生徒に少し有利と言えるでしょう。

大分大

大分大は共通テストで9割程度取れればかなり有利ですが、そうでなくても化学・生物が得意なら二次での逆転が可能です。

出題傾向がやや特殊なので、受験前には十分に過去問演習を行いましょう。

琉球大

琉球大は共通テストの配点が大きい上に、二次の面接の配点が大きいという特徴があります。そのため、「確実に合格できる」という状況を自分で作りにくいです。共通テストで高得点が取れた人におすすめの大学と言えます。

二次試験の問題の中に混じっている簡単な問題は落としてはいけません。その上で、思考力を問う問題で合否が分かれます。

宮崎大

宮崎大の英語は全問に英作文が用意されています。そのため英作文が得意な生徒には有利となるでしょう。

また、理科は標準的な問題ですが、まだ導入されたばかりなので出題傾向は不明瞭です。幅広く理科の問題に対処できる受験生には有利と言えます。

面接には得点がありません。ただし、基準を満たさない人だと一発不合格になってしまうリスクがあるので、事前にしっかり準備をしておきましょう。

島根大

島根大は、共通テストにおいて英数理の配点が低く、国社の配点が高いという独特な傾斜配点が設定されています。さらに二次試験においても、数学が比較的簡単で英語が難しく、さらに理科の出題がありません。

これらのことから、文系科目が得意な生徒に特に向いています。共通テストの得点配分が高いので、共通テスト重視で準備しましょう。

弘前大

弘前大は、2025年度から二次試験の総合問題が廃止されて、英語・数学の2教科に戻ります。これは入学する学生のレベルが落ちた後の典型的な措置なので、2025年の入試は2020年以前のレベル、もしくはもう少し難しい試験になると予想します。

英語の試験は総合問題と似た傾向になる可能性もあります。もしそうなれば、2020年以前と比べて難易度は上がるでしょう。

2020年以前の数学は他学部との共通問題だったので簡単でしたが、2025年からは医学部専用の問題になる可能性もあります。もし医学部専用になれば、難しい問題が出題される可能性もあります。

このように出題傾向が変わる年は受験生が受験を避ける傾向にあるので、2025年は倍率の面で穴場大学になるかもしれません。

佐賀大

佐賀大の二次試験には基礎レベルの問題が多く、差がつきません。高知大や福島県立医科大、大分大などよりも易しいと感じられるケースが多いようです。

さらに共通テストの配点が高いため、二次試験での逆転はかなり難しいと言えるでしょう。佐賀大を目指す場合は、共通テスト重視で準備してください。

入りやすい国公立大医学部を狙う際の注意点

パソコンを見つめる医者

ここでは「入りやすい」とされる国公立大医学部を狙う際に注意しておきたいポイントを詳しく解説します。

倍率の隔年現象

倍率について説明したセクションでも触れましたが、「隔年現象」と呼ばれる、倍率が高かった翌年は下がり、低かった翌年は上がる現象に注意が必要です。

直近5年では、以下の3大学に隔年現象が見られているかもしれません。

大学名20192020202120222023
徳島大2.31.52.41.72.2
福井大3.23.92.84.02.8
鳥取大5.74.33.82.04.2
2019~2023の倍率変動

隔年現象は必ず起こるわけではなく、さらに全ての大学で起こるわけでもないので、隔年現象を見越して対策を練ることは難しいでしょう。

むしろ「この程度の倍率変動はあり得るもの」と考えて、出願する際の慎重さを増すのが望ましいと言えます。

入試科目が総合問題や小論文を含んでいるか

入試科目が総合問題や小論文を含む大学(愛媛大・群馬大など)は、医学部全体で見るとあまり多くありません。

そのため、総合問題や小論文を含む大学を志望する場合は、早めに対策を始めていれば有利になるでしょう。秋以降はどうしても共通テスト対策に力を入れざるを得ないので、理想的には夏休みまでに対策を開始できるのが望ましいです。

地域枠の条件

地域枠は地方の医療を支えるために設けられた特別な枠であり、一般枠に比べて合格のハードルが若干下がる傾向があります。

しかし地域枠で入学すると、将来その地域で一定期間医療に従事するなどの義務が生じるので、本当にそれでいいのかしっかり考えなければなりません。

相当な難関なので心して準備しよう

黒板に触れている男性

ここまで、入りやすい国公立大学医学部の特徴や注意点について解説してきました。入りやすいとはいえ、医学部は相当な難関であることに変わりはありません。

医学部合格のカギを握るのは、しっかりとした計画と準備です。共通テストや2次試験の得点配分を理解し、自分の強みを活かせる大学を選びましょう。また、倍率の隔年現象や地域枠の条件などを注意深く分析し、自分に適した受験戦略を立てることも重要です。

医学部への道は決して簡単ではありませんが、努力次第でその扉を開くことは可能です。今はまだ判定が厳しい状況かもしれませんが、焦らず着実に学力を積み上げていけば、必ずチャンスは訪れます。夢を諦めず、最後まで全力で取り組んでください

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