大学受験に向けて勉強計画を立てなきゃ!
でも何からやればいいの…?
そんな風に感じている高校生に向けて、スケジュールの立て方を詳しく解説します。
この記事を読めば「勉強計画ってそうやって立てればいいんだ!」と安心できますよ。計画を立てたらさっそく勉強を始めましょう!
・勉強計画は志望校から「割り算」で逆算する
・自分の集中力の限界は早めに測定しておく
・理解できているかどうかは他人の目で確認してもらうのがおすすめ
東北大学教育学部在学中に起業。現在はオンライン個別指導塾168塾の運営を行う。
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1年間の予備校浪人生活を経た後、東北大学教育学部に入学。ベンチャー企業2社で実務経験を積んだ後、浪人時に感じた大手予備校への違和感を基に、「168塾」の立ち上げ・運営。
そもそも勉強の「計画」って何のこと?
多くの高校生にとって、勉強は「出た宿題をこなすもの」という意識があるかもしれません。
しかし大学受験のことを真剣に考え始めると、「このままでいいのかな?」「受験勉強って何からやればいいんだろう」と思うものですよね。
そこで「勉強の計画を立てよう」と意気込むわけですが、「計画」とはそもそも何でしょうか。
勉強の計画とは、単純に言えば、目標達成のための「締切のある、やることリスト」のことだと思ってください。つまり、以下の2つの観点を意識すればOKです。
・いつまでに何を済ませるか
・どのくらいの結果を出すか
計画を立てることで目標達成に向けた道のりが明確になるので、効率的に迷わず勉強を進められます。以下で詳しく説明します。
いつまでに何を済ませるか(期限と量)
計画を立てるにあたって重要なのは、期限と量を具体的に(できるだけ数値で)表すことです。
×NG例:この参考書を済ませよう!
◯OK例:夏休みの終わりまでに、この参考書300ページを終わらせよう!
×NG例→数学の過去問をやってみよう!
◯OK例→5月31日までに、東北大学の数学の過去問を3年分解いてみよう!
この例でも分かる通り、「参考書全部」とか「今月末」のような曖昧な表現ではなく、「300ページ」や「5月31日」のようにはっきり数値で表現する方がよいでしょう。
ここを曖昧にして「来月までに」などと表現してしまうと、「来月の1日なのか、15日なのか、30日なのか」という点が曖昧になるため、どうしても計画が甘くなってしまいます。
ページ数や日付をはっきり言い切った形の計画を心がけましょう。
どのくらいの結果を出すか(目標設定)
また、計画を立てる際には、目指すべき結果も定めることが大切です。もちろん最終的には「志望校合格」が目標ですが、途中の段階でもその結果に近づいていることを確認できるような目標を定めましょう。
たとえば「7月の模試で数学の偏差値65を目指す」など、こちらもなるべく数値で表すのが望ましいです。
勉強計画の立て方
では実際に勉強計画を立ててみましょう。
・全体像を把握し、長期計画を立てる
・長期計画から割り算で短期計画に
・予備日もしっかり確保する
という3点がとても重要です。今から詳しく説明するので、ぜひ今日から計画を立ててみてください!
全体像を数値的に把握する
まず、志望校の受験に必要な勉強の全体像を把握しましょう。以下のような手順です。
- 必要な科目を明確にする
多くの国公立大学では英数国理社と情報の6教科の準備をする必要がありますが、私立大学など少ない科目で受験可能なケースもあるので、きちんと調べてください。 - それぞれの科目について、用いる教材を決める
使用する教科書や参考書を選び、それぞれの教材が持つページ数や問題数を確認します。 - 期限を決める
それぞれの教材をいつまでに終えるのかを決めます。「何年生の何月末まで」という程度でよいのですが、ここでも「何月まで」ではなく「何月末まで」と日付を意識するようにしましょう。
このように、使用する教材の総ページ数を把握できれば、1ヶ月・1週間・1日あたりの勉強量も確定します。以下で具体的に見ていきましょう。
1年分の長期計画を立てる
次に、現在の学年に応じて、1年分の勉強計画を立てます。
高校1年生ならば3年間、高校2年生ならば2年間、高校3年生ならば残り1年弱の計画をそれぞれ立てることになります。
恐らく「受験に向けた勉強計画をどうしよう」と考えるのは高2か高3のことが多いと思います。これまでの高校生活の経験も活かし、大きな学校行事や試験期間、長期休暇などを考慮に入れてください。
この段階では「多分1年間でここまでいけるだろう」というような曖昧な計画で構いません。後で実際に実現可能なのかどうかが分かります。
月ごとの計画に落とし込む【割り算】
1年間の計画を立てた後、次にするべきはその計画をさらに細かく分解していくことです。これを「ブレイクダウン」などと言うのですが、実はこれはけっこう簡単です。
誰でも知っている「割り算」を使えばいいのです。
たとえば年間計画が「数学の参考書360ページを1年後までに終わらせる」だとすると、毎月何ページをクリアすればいいのでしょうか?
もちろん360ページを12ヶ月で割って「毎月30ページを進めればいい」と分かります。
この計算は当たり前なのですが、計画を立てるのが初めての高校生にとっては「目からウロコ」だったりしませんか?年間計画を12で割るだけで月間計画になるんですよ。
週ごと・日ごとの計画も同様に【割り算】
同様に、月ごとの計画を4週間で割れば週ごとの計画になり、週ごとの計画を6日で割れば日ごとの計画になります。
ここで重要なのは、1週間を7日と考えるのではなく、必ず1日を予備日として空けることです。
予備日は、模試でつぶれたり、風邪やトラブルなど予期せぬ事態に対応するために用います。
このように「参考書を丸ごと1冊やる」というアバウトな計画から、「割り算」を用いることによって、「今日は具体的に何をすればよいか」がはっきり分かります。
これは大学入学後や社会人になってからも、就活や仕事のスケジュールを立てる方法として有効なので、ぜひ早めにマスターしてください。
自分の集中力や能力は測っておく
計画を立てる過程で、自分の集中力がどのくらい持続するのかを測っておくとよいでしょう。
たとえば「1日10ページ、数学の問題集を進める」という計画を立てたとしても、実際には5ページの時点で疲れてしまったり、勉強時間がかかりすぎてしまったりすることもあるかもしれません。
そのような場合は1日あたりのページ数が適正な数値になるように、年間計画自体を延ばさないといけません。自分に合った計画を立てるため、早い段階で自分の集中力や能力を測っておきましょう。
きちんと理解できているかどうかのチェックも忘れずに
ここまでで「勉強計画」は立てられました。
しかしもう一つ重要なのは「自分の学習が適切な方向に進んでいるか」のチェックです。
以下に述べる点に気をつけてください。
ページだけは進んでいても理解できていない場合に注意
たとえば今月、予定通り30ページを読み進めたとします。しかしその30ページ分の内容をきちんと理解しているか、あるいは覚えているかのチェックをしなければ、「読み進めたけど成績が上がらない」となってしまいます。
理解度を確認するためには、参考書の章末問題や模試の問題を解いてみるといいでしょう。
何問中何問解けた、などの記録を残すことをオススメします。
自分の理解度を知るためにはどうする?
ただし、問題を解けたとしても、本当に最適な方法で解けているか、あるいは応用問題に対応できるレベルにあるかは別問題です。
特に参考書中心で学習する場合は「同じ問題なら解けるが、見た目が変わると解けない」ということが起こりやすいので、注意が必要です。この点を補うためには、学校の先生や塾の先生など、第三者の助けを借りることが望ましいでしょう。
先生に相談することで、学習方法のアドバイスを受けたり、自分では気づかなかった理解の盲点を指摘してもらえたりします。また、学習計画の見直しや、効率的な勉強方法についてのアドバイスを得ることもできるでしょう。
このように人の助けも借りながら、定期的に理解度のチェックをしていきましょう。
勉強計画を立てて大学受験で成功しよう
大学受験の勉強計画の立て方について解説してきました。
「この問題集をやる」などという大ざっぱな計画は誰でも思いつきますが、「今日は何をやればいいの?」まで落とし込むことが大切です。そのために必要なのが「割り算」でした。
また、分量的には計画通りに進んでいても、理解度が不足していては困ります。そこを補うためには、模試などの得点をきちんと記録したり、学校や塾の先生の助けを借りたりするのがおすすめです。
大学入学後や就職後にも役立つ「計画の立て方」をぜひマスターして、希望の進路を実現してくださいね。
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